身の丈

こんにちは、千葉県市川市の社会保険労務士 渡辺 巖(いわお)です。

 

先日、文部科学大臣が大学入試の際、身の丈に合わせて民間の英語試験を受けてくださいという、信じられない発言をしました。最終的にはこの発言により、試験導入は延期となりました。さらに、延期の決定を発表する際、「高校生の皆さんのことを考えて」などと、心にもないことをよく平気で言えるなとも感じました。以前から、この民間試験のことは問題になっていましたが、私はこのまま行くのだろうなと捉えていました。一方、国会議事堂の前で試験に反対する筑波大付属駒場高校の生徒がいたり。

 

大臣の身の丈発言により、ぎりぎりになっての延期。延期になってから、新聞で詳細を知ったのですが、あまりにも酷過ぎる内容です。6種類ある試験のうち、2種類しか実施されない県があること。6種類もある試験結果をどうやって数値化して比較するのか。また、民間の英語試験団体は採点をアルバイトにさせていること。こんなことを何年も掛けてやってきたことに何の意味があったのかと。6種類のうち2種類しか受験できないことが判明した時点で私はアウトだと思います。また、その試験のために地域によっては宿泊が必要であったり。東京中心に物事を考え、進められているように感じます。さらに、試験の比較。TOEIC、TOEFLでも点数の比較に微妙な違いがあると思いますが、これを6種類について行うというのは非常に不信感を抱くというか無理です。これが入学試験と言えるのか?納得性が全くありません。官邸主導か知りませんが、このようなことを制度化することにストップが掛からないことが非常に不思議です。

 

選挙絡みで1週間に2人の大臣が辞め、さらに身の丈発言があったことから、延期となりました。もし、1週間に2人も大臣が辞めることがなかったら、このまま延期することもなく突き進んでいたように思います。身の丈発言だけではストップしなかったのでは。官邸主導により延期になったという記事がありましたが、安倍政権は年内持たないような気がしなくもありません。